紫郎は一人で海を歩くのが好きだった。
学校から帰ってきても友達とは遊ばず、一人で海へきた。
海は紫郎の友達だった。
紫郎のただ一人の親友だった。。
放送期間:1973年7月9日~7月19日 全6話
放送時間:毎週土曜、18:05~18:30
放送局:NHK、NHK少年ドラマシリーズ
原作:新田次郎
脚本:鎌田敏夫
出演:佐瀬陽一、菊容子、美川陽一郎、福島資剛、戸川暁子、吉岡いずみ、陶隆、川端増五郎、宮内順子、西口紀代子、巌金四郎
ある洞穴を巡り旧日本軍の秘密や殺人が渦巻く中で、少年の心の成長を描いたサスペンス・ミステリー。
テーマ曲の「遠い海の記憶」は、その井上真介氏が作詞し、彼の強い希望で石川セリさんが歌うことになった。石川セリさんは井上陽水氏の奥様。
【 内 容 】
三浦半島の浜辺にたたずむ小さな村。海岸沿いの丘いには第二次大戦中に作られた軍の巨大な地下要塞があり、金塊が隠されているという。
海が好きな少年・紫郎は、幼い頃両親を海で亡くし祖父母と暮らしている。孤独な影があるが、独立心があり芯がしっかりした少年だ。
紫郎は学校から帰ると船を操り”つぶやき岩”の洞穴へ行き、岩に耳をあてる。亡き母の泣き声が聞えるというのだ。だがその帰りに不思議な光景を目にする。上れるはずのない海岸の絶壁に人がいたのだ。そして翌日海岸には死体が流れ着いていた……。
紫郎は小林先生や先生の弟・春雄とつぶやき岩に向かうが、その後、不可思議な事件が起こり始める。
そんなある日、紫郎は老人・白髭さんと知り合う。海が好きな二人は親しくなっていくのだった。
紫郎は村で行商をする”亀さん”に地下要塞に行くように誘われる。はじめは拒んだ紫郎も、「三浦義澄の子孫なら恐いはずはないでしょう」という亀さんの誘いに乗ってしまう。
紫郎たちの周囲に見え隠れする”安”、それに白髭さん、亀さんは戦時中、地下要塞の建設に携わり、今も村に残る三人だった……。
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