「1980年、既に人類は地球防衛組織SHADOを結成していた。」
製作:イギリス、APフィルムズ
放送期間:1970年10月3日~1971年3月27日 全26話
放送時間:毎週土曜、20:00~20:50
放送局:日本テレビ系列
出演:エド・ビショップ、ジョージ・シーウェル、マイケル・ビリントン、ガブリエル・ドレイク、ワンダ・ベンサム
ナレーション:矢島正明
原題:UFO
1980年、既に人類は地球防衛組織SHADOを結成していた。
SHADOの本部はイギリスのとある映画会社の地下深く秘密裏に作られ、沈着冷静なストレイカー最高司令官の下、日夜、謎の円盤UFOに敢然と挑戦していた。
SID(シド)、コンピューター衛星。 このSIDがUFO侵入をキャッチすると、ただちにSHADO全ステーションに急報。
スカイダイバー。それはSHADOの海底部隊。世界で最も進んだ潜水艦である。その前部にはスカイ1と呼ばれるジェット機が装備され海上を超スピードで進み敵を撃破する。 人間の最高頭脳を結集して作られたSHADOのメカニック。
ムーンベースは月面基地。ここにはミサイル揚撃機インターセプターが非常事態に備えている。 UFO撃退の準備は出来た!
【 解 説 】
司令官であるストレイカーを中心に、シャドー各メンバーによる異星人との戦いや、時には私生活も絡めて展開する全26話で一話完結のドラマ。
「気が滅入るようなストーリー展開」や「救いのない結末」を迎えるエピソードなどもあり、明らかに子供向けの番組とは言えないという意見があるが、逆に、それらについても作品のリアル指向を示すものとして評価する向きが多いのも事実である。
ストレイカー司令官の任務(女性隊員との面談)が、妻に誤解を与えて離婚されたり、別れた息子の命を救うためにアメリカから治療薬をシャドー所属の輸送機で空輸中、宇宙人の信号をキャッチしたために、輸送機の到着が遅れ、結局息子が亡くなってしまったことなど、ストレイカー司令官にとっても辛い結末が垣間見られた。
日本放映時には、放送順が一部変更されていた。
一話完結とは言え、シリーズ全体では放映順に物語内の時間が経過していたため、日本での放送順序で見ると前後関係がおかしい箇所があった。
例えば放送20話「謎の発狂石」や7話「スカイダイバー危機一髪」と同25話「宇宙人・地球逃亡」は前後が逆である。
20話は25話のエピソードが下敷になっているため、そのままでは20話で主人公が精神的に追い詰められるシーンの背景が解らない、といった問題があった。
7話のカット部分にも25話の回想シーンが存在する。
また、25話の後であれば22話「シャドーはこうして生まれた!」でのストレイカーの回想の理由や傷心の深さもより鮮明となる。放送順を何故オリジナルから変えたのかは不明だが、シリーズの初期エピソードで主人公である組織の最高責任者が任務を優先させた結果実子を失い、それをトラウマとして後々まで引きずる、という過酷な設定にスポンサー側からクレームがついた可能性は否定できない。
製作当時、10年後の未来像(1980年)として作品中に登場したコードレス電話が実現・普及するのはさらに下って1990年代以降である。
【 内 容 】
地球防衛組織はS.H.A.D.O.(シャドー)と呼ばれ、ロンドン郊外にある映画会社の地下に本部を置く。
シャドー司令官のエド・ストレイカーは、表向き映画会社の専務として行動している。
これは、異星人が既に地球に侵入していることを一般の人々が知るとパニックが起きかねない、との配慮から、すべての任務を極秘のうちに遂行する必要がある為である。
また、特殊機材を持ち込む際など、周囲からは映画のセットと思われるというメリットもある。
S.H.A.D.O.は、地球外の前線として、電子計算機を搭載した偵察衛星SID(シド)及び月面に前線基地となるムーンベースを配置。
ここより発進する迎撃機インターセプターがまず迎え撃つ。
インターセプターは三機編成で行動し、各機の機首に搭載された核ミサイルによって、UFOを破壊する。
月基地自身も自衛のための防衛力を備えている。
月の防衛網を突破して地球圏内に侵入した場合には、潜水艦と戦闘機の複合マシンであるスカイダイバーによる迎撃を行う。
スカイダイバーは七つの海に配置されており、空中の敵に対しては艦首に繋がっている戦闘機スカイ1を分離発進させ攻撃する。
またスカイダイバー本体も水中のUFOを攻撃する能力も持っている。
更にUFOが着陸してしまった場合にはハイテク戦車シャドーモービルが出動しこれを撃退する。
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