「生きろ。」(糸井重里)
日本公開:1997年7月12日
製作国:日本
製作:スタジオジブリ
配給:東宝
ジャンル:アニメ
原作:宮崎駿
監督:宮崎駿
声優:松田洋治、石田ゆり子、田中裕子、小林薫、西村雅彦、上條恒彦、島本須美、美輪明宏、森繁久彌、名古屋章
主題歌:「もののけ姫」 作詞:宮崎駿 作曲:久石譲 歌:米良美一
受賞:第1回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞
第52回毎日映画コンクール日本映画大賞
第21回日本アカデミー賞最優秀作品賞
第15回ゴールデングロス賞・最優秀金賞、特別功労大賞
報知映画賞・特別賞
日刊スポーツ映画大賞・監督賞
エランドール賞・特別賞
ブルーリボン賞・特別賞 他多数
【 解 説 】
生きるためには闘っていかなくてはいけないという、アシタカ、サンらの壮絶な生きざまを、ファンタジックなキャラクターを駆使して描いた。
構想16年、製作期間3年という力作だけあって、練りに練られたストーリーの中に、監督の哲学がしっかりと息づいている。
海外でも公開され、絶賛された宮崎アニメの最高峰。
人間と自然(=神々)の生存への意志を浮き彫りにしたテーマの奥深さや、ダイナミックな映像は秀逸。
興行収入193億円、観客動員数1420万人を記録し、当時の日本映画の歴代興行収入第1位となった。 主題歌『もののけ姫』のCDシングルとサウンドトラックは共に50万枚以上を売り上げた。 アメリカでの興行収入は237万ドル。(約3億円)
これまで宮崎駿の監督した長編アニメは、おおよそ5万~7万枚ほどの作画枚数で製作されてきたが、本作では一挙に14万枚以上もの枚数が使用された。
宮崎は「ジブリを使いつぶす」ほどの覚悟で桁外れの労力と物量を本作に投入したというが、以後の『千と千尋の神隠し』や『ハウルの動く城』にもほぼ同規模(或いはそれ以上)のコストが費やされており、結果的にはスタジオジブリの製作体制そのものを刷新する形となった。
スタジオジブリ最後のセル画と絵の具を使った作品となった。
この作品以降スタジオジブリでは、線画をコンピュータに取り込み、デジタル彩色の手法を用いるフルデジタル処理で製作されるようになった。
農業以外を生業とする庶民を描く日本の中世観は、歴史家の網野善彦の歴史観の影響であると言われる。
また、タタラ製鉄のメッカ、島根県に取材し和鋼博物館などを訪問している。
【 内 容 】
かつて(物語の時点から500有余年前)大和朝廷に滅ぼされた蝦夷の豪族の末裔である少年アシタカは、突然現れた「祟り神」にかけられた呪いを解くため、遠く西方にあると言う神々の住む山を目指して旅立つ。
そこで彼が見たものは、森を破壊しながら必死に生きるタタラ製鉄集団と、人語を解する獣達~荒ぶる神々~「もののけ」、そして山犬(狼)と共に生きる少女サン(もののけ姫・山犬の姫)であった。
やがて山を守ろうとする神々と、神々の神である「獣(シシ)神」を倒そうとする人間達の壮絶な戦いが始まる。 人間達の軍隊は長年かかって備えてきた石火矢や鉄砲で、数において勝る神々を打ち破っていく。 そして獣神の首を討ち取った時、神によって世界が崩壊していく。
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