『獄門島』

1970年~1979年
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「俺が島に戻らなければ妹たちが殺される!」

 

 

 

 

 

 

 

 

日本公開:1977年8月27日
製作国:日本
製作総指揮:東宝映画 角川春樹
製作:東宝映画 
ジャンル:ミステリー

原作:横溝正史
監督:市川崑
出演:石坂浩二、司葉子、浅野ゆう子、草笛光子、太地喜和子、大原麗子、加藤武

【 解 説 】

  『悪魔の手毬唄』の公開から4ヶ月で早くも登場したシリーズ第3弾で、犯人を原作とは変えた事が話題となった。 了沢を演じた池田秀一は、アニメ『機動戦士ガンダム』のシャアなどの声優としても有名。

 真夏の孤島の暑さを思わさずにいられない映像美と、それを凌駕(りょうが)するほどゾクゾクさせられる猟奇的事件との対比がいい。俳句をもとにしたトリックの見せ方も秀逸。 今回はあえて原作と異なる犯人を設定し、市川監督版シリーズ独自の、なぜ犯人が犯行に及んだのか、という哀しい人生模様の色を出すことにも成功している。

 この作品のヒロイン鬼頭早苗(大原麗子)は、金田一耕助が生涯愛した女性の一人として知られる。 金田一は獄門島を離れる際、早苗に「島を出て一緒に東京へ行きませんか」とプロポーズとも取れる言葉を掛けている。 しかし、早苗は島に残る決意を固めており、金田一は振られてしまうという結果に終わっている。
 また、この事件の謎を解くのに極めて重要なキーワードが、ある差別用語と同音(字は違う)のため、下記の1970年代製作のドラマや映画が後年テレビ放送された際、音が消されたり「ピー音」がかぶせられたりして、原作未読の視聴者にとっては何故金田一が謎を解けたのか、訳の分からない展開となってしまった事がある(DVD等ではオリジナルのまま収録されている)。

 近年のドラマ化作品では、謎解きを原作と異なる形にすることでキーワードが登場しないように改変されている。

前作 悪魔の手毬唄
次作 女王蜂

 

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【 内 容 】

終戦から一年たった、昭和21年9月下旬–戦地から帰国の途中、引き揚げ船の中で死亡した鬼頭千万太の遺書を私立探偵・金田一耕助が友人から預り、獄門島の千光寺・了然和尚へ届けにきた。「死にたくない。おれが帰ってやらないと、三人の妹たちが殺される」その本鬼頭の月代、雪枝、花子の三姉妹は千万太と異母兄妹で、いまは座敷牢に入れられている当主・与三松と後妻・お小夜の間に生まれた子供たちだが、千万太の亡祖父・嘉右衛門は、旅芸人だったお小夜と与三松の再婚には、死ぬまで徹底的に反対した。金田一耕助が島へきて三日目に行なわれた千万太の通夜の日に、第一の殺人事件が起こる。

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