「狼は生きろ、豚は死ね!」
『ピカレスク・ロマン』
日本公開:1979年4月7日
製作国:日本
製作:角川春樹
配給:東映
ジャンル:サスペンス
原作:高木彬光
監督:村川透
出演:夏木勲、竜崎勝、千葉真一、天知茂、島田陽子、室田日出男
主題歌:『欲望の街』 歌:ダウンタウン・ブギウギ・バンド
【 解 説 】
1970年代後半から次々と小説を映画化し、「読んでから見るか、見てから読むか」のキャッチフレーズで映画界に新風を巻き起こした角川映画。
戦後の歴史と経済を背景に、現行の法律の死角と盲点を突く東大出身者の集団、光クラブの遂行した完全犯罪の実話を描く高木彬光の同名の小説を映画化。
妻や愛人の抗議の自殺、やくざの恐喝にも動ぜず天才詐欺師鶴岡七郎は、ついに警察の追及の手から逃げおおせた! 法の盲点と死角を見すえて、現代法支配の限界に挑んだ!
【 内 容 】
昭和23年、東大法学部はじまって以来の秀才と言われた隅田光一は、同級生の鶴岡七郎らともに金融会社「太陽クラプ」を設立。
新聞広告等を巧みに使い急成長をとげたが、やがて隅田は闇金融容疑で検挙され、挙句に焼身自殺してしまう。
隅田の自殺を目の当たりにした鶴岡は犯罪者として生まれ変わる決意をする・・・。
最後は主人公・鶴岡七郎から高木秋光氏に宛てた手紙で締めくくられているのですが、その中で鶴岡はこう語ります。
「私の行為そのものは、たしかに、法の眼から見ればあやまった面もあるでしょう。しかし日本の法律は、戦争犯罪者をみずからの手では裁けなかったのです」。
映画にはこういう凄みが足りない。
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