『麻雀放浪記』

1980年~1989年
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負けた奴は、裸になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本公開:1984年10月10日
製作国:日本
配給:東映
製作:角川春樹
ジャンル:ドラマ/青春
原作:阿佐田哲也
監督:和田誠
出演:真田広之、鹿賀丈史、大竹しのぶ、加賀まりこ
主題歌:「東京の花売娘」歌:岡晴夫

【 解 説 】

  原作小説の第1巻「青春編」が、1984年(昭和59年)に和田誠監督作品として映画化されている。

 雀卓を舐めるように旋回するカメラワーク、そして実力派俳優達が演じるばくち打ち達、これらが相まって、麻雀を知らなくても楽しめる娯楽作品に仕上がっている。桜井章一の雀技指導により、「つばめ返し」等のイカサマ技も見られる。

 映像は戦後の混乱期の雰囲気を描いたモノクロームとなっている。映画のスタッフとキャスト表示は、現代のカラー映画では冒頭で一部のみ表示し、エンディングで全てを表示するフォーマットだが、この映画では冒頭ですべてを表示し、エンディングは「終」しか表示しない、白黒映画時代のフォーマットになっている。ただし書体については昔風の書き文字でなく、写植である。

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【 内 容 】

  敗戦直後の上野。哲は終戦後も学校へは戻らずブラブラしていたが、ある日、勤労動員の工場で働いていた時にバクチを教えてくれた上州虎と偶然会った。そして、虎に連れられてチンチロ集落に足を踏み入れる。なけなしの金しかない哲は、プロのバクチ打ちであるドサ健の張りにノッた。ドサ健のおかげで相当な勝金を得ることができた哲だか、その大半をコーチ料としてドサ健にとられてしまった。そんなドサ健に哲は、強烈な対抗心と同時に奇妙な友情を抱く。数日後、二人はアメリカ兵相手の秘密カジノ「オックス・クラブ」へ乗り込んだ。しかし、ドサ健は勝つだけ勝つと、哲が金を持っていないのを承知で帰ってしまい、哲は負け金が払えずアメリカ兵に打ちのめされてしまう。そんな哲を介抱してくれたのは、カジノのママだった。その夜、哲はママに抱かれ、初めて女を知った。翌日からママのもとで本格的な麻雀修業が始まった。それにつれてママへの思慕も深くなっていった。ある日、哲は魔術師的なプロに出会う。出目徳といって、虎のボス的存在だった。この徳から哲は“二の二の天和”というコンビ技を仕込まれ、いよいよドサ健と対決することになる。その頃ドサ健は、情婦のまゆみの家を雀荘にして大層な羽振りだった。哲と出目徳、そしてドサ健一派との対決は、哲たちの圧勝に終わった。ドサ健は持ち金全部では足りず、まゆみの家の権利書まで手離すほどだった。ドサ健は再度の対決を期すが、タネ銭がないので、まゆみを吉原に売ることにする。ここで一肌脱いだのがゼゲンの達。彼は、先刻の勝負に立ち会っており、ドサ健たちのプロ魂に惚れていたのだ。達のおかげでまゆみは女郎にならずにすんだ。一方、「オックス・クラブ」のママが人知れずいなくなった。男に頼ることなく一人で生きるママ、裏切られてもなお一人の男を思い続けるまゆみ。この二人の愛を通して、哲は少年から大人に成長した。再び対決の日が来た。哲、ドサ健、達、そして出目徳、哲は一匹狼のギャンブラーとして互角に渡り合う。二昼夜、勝負が続く。突然、出目徳が倒れた。“九蓮宝燈”という大きな手に、ヤクで弱っていた心臓が耐えられなかったのだ。三人は、出自徳の死体を彼の家まで運んで行き、帰りに上州虎をひろって、再び勝負を続けるべく、家に戻っていくのだった。

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