ドラマアカデミー賞 ‘2008
■第55回(2008年01月24日)
最優秀作品賞
「ガリレオ」 フジ系 天才物理学者・湯川(福山雅治)が、新人刑事・内海(柴咲コウ)の持ち込む難事件の捜査に協力し、実験で謎を解き明かす。大掛かりな実験装置がリアリティーをもたせた。1話完結で毎回豪華ゲストが登場。ケンカばかりの湯川&内海コンビの不器用な恋がじれったさ満点。
主演男優賞
福山雅治 「ガリレオ」 フジ系4年半ぶりのドラマながら役作りに時間をかけ、個性と色気を内包する新たなヒーロー像を生み出して堂々の1位。
主演女優賞
菅野美穂 「働きマン」 日本テレビ系
安野モヨコの原作イメージを損ねず、仕事に恋にと葛藤する女性を好演。媚びのない、メリハリの利いた演技が共感を呼び、読者票、TV記者票、審査員票すべてで1位と高い評価を受けた。
助演男優賞・女優賞
大泉洋 「暴れん坊ママ」 フジ系 コミカルな表情の中に、家族を愛する優しさも見事に表現し真骨頂を見せた。上戸とはテンポのよい掛け合いを披露。なんとも憎めない大泉の明るいオーラが作品に温かみを与えた。
柴咲コウ 「ガリレオ」 フジ系 これまでの強くてクールな印象を一新し、天才学者の湯川に振り回されるキュートな演技で、作品を盛り上げた。
ドラマソング賞
「KISSして」:KOH+ 「ガリレオ」 フジ系
ポップな曲調が、ともすれば暗くなりがちなミステリー作品に華を添えた。2位は「有閑倶楽部」を盛り上げたKAT-TUNの「Keep the faith」。
■第56回(2008年04月24日)
最優秀作品賞
「SP(エスピー)」 フジ系 特殊能力を持つSP・井上薫(岡田准一)らの活躍をスリリングに描いた話題作。テロリストとの頭脳戦や銃撃戦、井上の過去の秘密など、緊迫したシーンの連続で、最終話は深夜枠ドラマとしての最高視聴率18.9%を記録した。最終話のドンデン返しには賛否両論が巻き起こり、映画化も決定するなど、いまだに話題が尽きない歴史的作品に!
主演男優賞
岡田准一 「SP(エスピー)」 フジ系 テロと戦う一方、両親をテロで亡くした自身のトラウマとも闘う繊細な難役を、シリアスさとユニークさのバランスをうまく保ちつつ演じ上げた。アクションシーンはこの上なくカッコ良く、テロリストと対峙する際の眼力も圧巻!
主演女優賞
香里奈 「だいすき!!」 TBS系 軽度の知的障害がある23才の女性・福原柚子(ゆず)を、愛らしく演じた。子供のような純粋さを持つ柚子が出産を決意し、少しずつ“母親”になっていく姿が多くの人たちに感動を与えた。
助演男優賞・女優賞
松田龍平 「あしたの、喜多善男・世界一不運な男の、奇跡の11日間」 フジ系 善男の保険金を手に入れようと企むが、いつの間にか信頼関係を築いていく。悪そうに見えてどこか憎めない平太を、軽薄さと人情味あふれる演技でひょうひょうと演じ上げ、くたびれた色気さえ感じさせた。
竹内結子 「薔薇のない花屋」 フジ系 英治を振り回す奔放な小悪魔ぶりや、英治を愛しはじめ苦悩するさまなど、全編にわたり繊細な情感で魅力的な女性像を表現。最終話、父親の手術中での号泣シーンまで、天才肌の演技で画面を引き締めた。
ドラマソング賞
「ずっと一緒さ」:山下達郎 「薔薇のない花屋」 フジ系 胸に迫るイントロと歌い出しが、タイトルバックともぴったりハマり貫禄の受賞。
■第57回(2008年08月20日)
最優秀作品賞
「ラスト・フレンズ」 フジ系 DV(ドメスティック・バイオレンス)、性別違和症候群、セックスレスなど、現代の若者の悩みをモチーフに、ドラマチックな展開が人気を博した。それぞれに悩みを抱えた美知留(長澤)、瑠可(上野)、タケル(瑛太)らは、共同生活の中で互いを思い、成長していく。美知留を追い詰める恋人・宗佑(錦戸)の登場シーンも話題に!
主演男優賞
木村拓哉 「CHANGE」 フジ系 依然として木村人気が高いことがうかがえる結果となった。2位の速水もこみちは、恋人ロボットが“ハマリ役”と評価が高く、ドラマ初主演となる溝端淳平は3位と健闘。
主演女優賞
仲間由紀恵 「ごくせん」 日本テレビ系 仲間はシリーズ3作すべてで同賞を受賞しており、“ごくせん=ヤンクミ”強しの印象。TV記者から高評価を得た天海祐希、読者票を伸ばした長澤まさみが続いた。
助演男優賞・女優賞
錦戸亮 「ラスト・フレンズ」 フジ系 愛の狂気に走る難役を熱演した。2位には瑛太がつけ、あらためて「ラスフレ」人気の高さを感じさせた。3位は、とぼけた選挙参謀を演じた阿部寛。
上野樹里 「ラスト・フレンズ」 フジ系 のだめ”イメージから完全に脱却した演技が高評価を得た。得票結果の1~3位が読者、審査員、TV記者で同結果だった。
ドラマソング賞
「Prisoner Of Love」:宇多田ヒカル 「ラスト・フレンズ」 フジ系 作品と曲の世界観が見事にマッチ。曲を聴いたらドラマのシーンが思い出されるほど、作品とリンクした世界観が多くの票を集めた。「歌詞にインスピレーションを受け、セリフを変えたことも」と中野Pが語るなど、ドラマのヒットを支えた。
■第58回(2008年11月19日)
最優秀作品賞
「ROOKIES」 TBS系 熱血教師と問題児たちが集まる野球部が、不器用ながらも甲子園を目指す姿を描く。新任教師の川藤(佐藤)は活動休止状態の野球部の顧問に就任。安仁屋(市原)ら部員たちに夢を持つことの大切さを教え、共に甲子園という夢に向けて奮闘する。熱く感動的な展開が人気を博した。
主演男優賞
佐藤隆太 「ROOKIES」 TBS系 佐藤隆太、内野聖陽、大野智の上位3人と、総合4位の松岡昌宏、同5位の山下智久による高レベルの激戦は、審査員から強い支持を得た佐藤が初戴冠。読者票、TV記者票では4位ながら上位との差が少なかったことが勝因か。内野は審査員、TV記者から高評価を得た。
主演女優賞
志田未来 「正義の味方」 日本テレビ系 コメディー初挑戦となった志田は、体当たりの演技が高い評価を得た。ハマリ役と評判だった永作は惜しくも2位。読者票、審査員票、TV記者票と上位3人は同じ顔触れとなった。
助演男優賞・女優賞
市原隼人 「ROOKIES」 TBS系 2位には小出恵介が入り、「ROOKIES」の1-2フィニッシュに。2位から総合4位の濱田岳までは僅差だった。
山田優 「正義の味方」 日本テレビ系 元レディース総長を熱演した広末涼子にも高い支持が。また、総合4位の小林涼子は多くの読者票を得た。
ドラマソング賞
「キセキ」:GReeeeN 「ROOKIES」 TBS系 作品の世界観とマッチした名曲。「聴くだけで泣ける」「イントロで泣かす」とドラマと見事にリンクした楽曲でGReeeeNが受賞。「歌声が突き破る感じ、勢い、エネルギーなどを感じて、一から話し合って曲を書いてもらいました」と企画の石丸彰彦氏。