『男たちの挽歌』

1980年~1989年
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香港ノワール
生きろ、死に急ぐな。

 

 

 

 

 

 

 

日本公開:1987年4月
製作国:香港
ジャンル:アクション
監督:ジョン・ウー
出演: チョウ・ユンファ、ティ・ロン 、レスリー・チャン、エミリー・チュウ、レイ・チーホン、ケン・ツァン
原題:英雄本色 [A BETTER TOMORROW]

 【 解 説 】

 ジョン・ウーの名を世に知らしめた、86年の大傑作である。
 同時に、アクションといえばカンフーという香港映画のイメージを一新させ、”香港ノワール”という新たなジャンルを確立した記念碑的な作品、香港映画界の金字塔的な作品でもある。

  87年香港、そして台湾の各映画賞を総ナメにし、香港映画の歴代興行収益記録を塗り替える3300万香港ドルを稼ぎだし香港のみならず、アジア各国でも大ヒットとなった。

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  ユンファがニセ100ドル札に火をつけ、タバコを吸うシーンは、映画史に残る名シーンだろう。

「男たちの挽歌」
「男たちの挽歌 2」
「アゲイン / 男たちの挽歌 3」

 『男たちの挽歌』の人気キャラ、マークの若き日の姿を描いたシリーズ前日譚で、監督はジョン・ウーからシリーズの製作者ツイ・ハークにバトンタッチ。  前2作とは当然趣が変わり、アクション描写は戦争映画的テイストが強く、またラブストーリーの要素も加えられている。

  劇場公開時の邦題は『アゲイン 明日への誓い』。
 「狼 男たちの挽歌・最終章」「ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌」は、監督と主演が同じだけでシリーズとは関連性のない、日本で勝手に同じタイトルがつけられたもの。

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【 内 容 】

 組織の幹部であるホー(ティ・ロン)には、刑事を志す弟キット(レスリー・チャン)がいた。  キットは兄が黒社会の男とは知る由も無かった。  ホーは父(ティエン・ファン)から足を洗うよう言われており、その願いに応じるため台湾での仕事を最後にすることにしていた。

  ホーは、台湾へ部下のシン(レイ・チーホン)と向かうが、そこで待っていたのは相手組織の裏切りであった。  警察に包囲されたホーは、シンを逃がし、弟キットのため、自分が組織から足を洗うため、投降するのだった。

  そのころ、ホー、キットの父親はホーの敵対組織により殺されてしまう。  ホーの相棒であるマーク(チョウ・ユンファ)は、1人敵地に赴き、壮絶な銃撃戦をし壊滅させるが、自らも片足の自由を失うのだった。

  三年後、服役を終え、香港に戻ったホーをキットは、父の死の原因でもあり、自分の出世を阻む存在として許さなかった。

 一方、マークも負傷がもとで組織から落ちこぼれ、部下であったシンがボスになっていた。  マークは再びホーとともに、自分たちの時代を作ろうと願うが、ホーはタクシー・ドライバーになり、足を洗おうとする。

 しかし、簡単には足を洗うことは難しく、シンによる嫌がらせなどがあり、怒りに燃えるホーとマークは組織壊滅に乗り出すのだった!!

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  報復の為、マーク(ユンファ)が楓林閣へ向かうシーン。

  陽気な中国曲が流れながらスローのまま女とイチャつき、廊下の植木に銃を隠していくマーク。

   曲が終わった後、しばしの静けさの後、始まる激しい銃撃戦!

  2丁拳銃でぶっ放した後、その銃を捨て、植木に隠してあった銃でさらなる銃撃を開始する・・・。   この静から動へという一連の流れが、このシーンを忘れられないものにさせている。

  波止場で、ホーとマークがシンを人質にボートに乗ろうとするシーン。  ホーはマークに「まだ仕事がある。後で会おう。先に行け。」と告げ、マークはそれに従い、単身、沖に向かう。

  その後、人質となったキットとシンを交換というところで、激しい銃撃戦が始まる。  そこに、マークはボートからマシンガンをぶっ放し、ホーたちを助けにくるのだった。  両手に持ったマシンガンと銃で撃ちまくりながら、ホーを見つめ、やさしくほほえむマーク・・・。

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  壮絶な銃撃戦のなか、兄を拒みつづけるキットをホーのもとに呼び寄せるマーク。

  「兄貴の顔をよく見るんだ!目をそらすな!過去はもう十分償ったはずだ!なぜ許さない!なぜだ!兄貴こそ・・・・」。

  その時、マークの頭に1発の銃弾が撃ちこまれ、マークの体に無数の銃弾が浴びせられる。  撃たれている間もマークはマシンガンを放さず、標的を定めることなく撃ちつづけるのだった・・。

  マークが最後に言いかけた言葉は何だったのだろう・・。

 ラスト、警察に投降しようとするシンをキットが渡した銃で撃ち殺すホー。  このシーンの風の音がものすごく印象的。  レスリーが歌う主題曲「當年情」が哀愁を誘う。

 

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