『ルパン三世/カリオストロの城』

1970年~1979年
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生きては還れぬ謎の古城でついにめぐり逢った最強の敵!

 

 

 

 

日本公開:1979年12月15日
製作国:日本
配給:東宝
ジャンル:アニメ
原作:モンキー・パンチ
製作会社:東京ムービー新社
監督:宮崎駿
脚本:宮崎駿、山崎晴哉 
声優:山田康雄、小林清志、増山江威子、井上真樹夫、納谷悟朗、島本須美、石田太郎、永井一郎、常泉忠通
受賞:第18回毎日映画コンクール・大藤信郎賞
    キネマ旬報創刊85周年オールタイムベスト・テン アニメーション部門1位
    アニメージュアニメグランプリ歴代ベストワン作品1位

 

【 解 説 】

   宮崎駿が初めて監督を務めた劇場映画。

 本作品は、興行収入10億円の成功を収めた前作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』に続く作品として製作された。 1979年の半ばから製作が開始されて、同年12月15日に封切られた。

 ストーリーの原型は、宮崎駿によれば、元祖ルパンシリーズの一話『緑の目の令嬢』と、黒岩涙香の原作を江戸川乱歩が翻案した『幽霊塔』が大元になっているという。

 従来のシリーズとは一味違った恋とロマンの冒険大活劇の傑作、というよりも今や映画史上に残る不滅のアニメーションとして世界的に親しまれている名作。

 興行的不振は別として、公開当時より評価は高く、アニメーション賞の権威とされる大藤信郎賞を受賞した他、アニメファンの投票によって決定されるアニメージュ誌のアニメグランプリで1位を連続して獲得する人気を得ている。
 さらに、その後『風の谷のナウシカ』以降の宮崎ブランドの確立により、本作も宮崎作品の原点のひとつとして高い評価を受けるようになった。
 レンタルビデオ店には必ず置いてある作品のひとつである。
 しかし、ソフト化当初は、100分程度の作品はカットして90分に収める東宝ビデオの方針により、『ゴジラ』『ルパン三世 ルパンVS複製人間』などと同様に、重要なシーンがカットされた版となっており、残念がるファンは多い。

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 興業が不振だったもう一つの要因としては、宣伝方針でターゲットが低年齢向けになったことが考えられる。
 ヒットした前作『ルパンVS複製人間』はポスターや本編にヌードが登場するなど、アダルト層を意識した宣伝方針だった。
 東宝宣伝部は007シリーズを意識したと語っている。
 ところが予想に反して、観客層が子ども中心だったため、本作では最初から子ども向けの宣伝方針とする軌道修正が図られた。
 劇場でしか見られないアダルトな雰囲気の『ルパン三世』に惹かれて、ファンは劇場に足を運んだのにも関わらずである。
 ターゲット層の違いは、『ルパンVS複製人間』の伴映作がアガサ・クリスティ原作の洋画『ナイル殺人事件』だったのに対して、本作の場合は香港のコメディー映画『Mr.Boo! ギャンブル大将』だったことにも表れている。

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 クラリスは日本アニメ界最高最大の美少女として今も誉れ高い。

 泥棒にしては今回何にも盗まないルパン…と思いきや、実はものすごいものを盗んでいたことが発覚するラストは、観る者の胸をキュンとさせてくれる。

 

【 内 容 】

  世界的な怪盗ルパン三世と相棒の次元大介は、モナコの国営カジノの大金庫から売り上げ金をどっさり盗み出すことにまんまと成功。追っ手をかわして車で逃走していた。
 車内で札束に埋もれた二人(良く見ると後部座席に五右衛門が埋もれている。)は浮かれていたが、ふと盗んだ札束に目を落としたルパンはあることに気づく。

 その札束は精巧に作られた偽札だった。
 そうと分かるや否や、二人は札束を惜しげもなく道路に撒き散らす。
 ルパン家の家訓で、贋物に手を出してはならないからであった。
 さて、その偽札の名はゴート札。
 史上最も精巧な出来を誇る幻の偽札で、『本物以上』とまで呼ばれた代物であり、ヨーロッパにある独立国家カリオストロ公国に絡んだものであった。
 そこでルパンは、次の仕事として、ゴート札の秘密を暴くことを選ぶ。

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 二人は身元を偽って一見のどかな小国カリオストロ公国に入国するが、路上で純白のウェディングドレスを身につけた少女が悪漢に追われているのに行き会う。
 そこで二人は車で追跡し、見事悪漢を撃退する(このカーチェイスは後記の通りスティーブン・スピルバーグも大絶賛している)。
 そして、少女を助けようとするがゴート文字の入った指輪を残し少女は別の連中に連れ去られた。
 少女はカリオストロ公国大公家の継承者、クラリス・ド・カリオストロ(クラリス姫)であった。
 現在の公国は大公の急逝に伴い、ラザール・ド・カリオストロ伯爵を摂政としてたてており、大公位は空位となっていた。

 カリオストロ公国の実質的な統治者となっている伯爵はクラリスを妻として迎えることで大公位を得て、公国を名実共に手に入れ、公国の独裁を狙っていた。
 再びとらわれの身となったクラリスは、伯爵の居城であるカリオストロ城に閉じ込められてしまう。
 ルパンは彼女を救出するため、石川五ェ門を呼び寄せるが、ルパンが伯爵の元へ送った予告状のことを聞きつけた銭形警部も、警官隊(なぜか埼玉県警察の機動隊)を引き連れてやってくる。

 すでに召使いとして城内に潜入していた峰不二子も含めて、ルパンファミリーが全員集合。
 カリオストロ城を舞台に、クラリス姫の救出とゴート札の謎をめぐって大混戦が展開される……。

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