TOYOTA 「セリカ」 発売

1970年~1979年
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「恋はセリカで」

発売:1970年12月

量産車としては日本初のスペシャリティカー
キャッチコピー:「恋はセリカで」

【 解 説 】

ヤマハ製の名機2T-G型エンジンを積んだ最上級モデルの1600GTを除いては特定のグレードを持たず、それぞれ3種のエンジン・トランスミッション・外装と、8種の内装をユーザーの好みによって組み合わせる”フルチョイス・システム”の導入が話題を呼んだ。
ただし、1973年4月にリフトバックをシリーズに追加したのに伴い、このフルチョイス・システムは廃止。
2ドアハードトップは「ダルマ・セリカ」の愛称で親しまれた。

 1973年4月にはテールゲートを備えたLB(リフトバック)が登場。

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2代目
1977年~1981年
キャッチコピー:「友よ、答えは風の中にあった」
このモデルに限らず、セリカは一貫してトヨタがデザイン的なチャレンジをするクルマとして位置づけられており、各モデルがそれぞれに特徴的なデザインを採用してきた。
歴代セリカの中には、デザインが進みすぎたために受け入れられなかったものもあるが、進んだデザインであることは評価されるべきことだった。
2代目モデルでは、昭和53年排気ガス規制への適合を図るとともに、リヤスタビライザー、4輪ディスクブレーキ、ウレタンバンパーなどの新技術を採用。ボディはクーペとLBのほかに6気筒エンジンを搭載するLBの上級シリーズとしてXXが設定された。

1979年、マイナーチェンジ。
ライバルの日産・スカイラインが「GT」を名乗っていた事に対して「名ばかりのGT達は、道をあける。」というコピーで比較広告を行う。
そのスカイラインも1980年にターボモデルを設定し、「今、スカイラインを追うものは誰か」のコピーによる応酬比較広告で対抗。

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3代目
1981年~1985年
ソアラが誕生したことにより、こちらはXXシリーズも含めて、より若い世代へターゲットをシフト。

シャープなラインで構成される外観デザインに変わった。
ヘッドライトを格納式にしたのも注目される点だ。
2代目まではセダンのカリーナ、クーペのセリカという形で作られてきたが、3代目モデルではセリカが独立する形をとる。
ボディはクーペ、LB、XXで変わらない。
XXは、このモデルまで2世代続いた後、1986年からセリカとは別の道を歩みだし、ソアラの姉妹車としてスープラに進化していく。
3代目セリカでは“鬼に金棒、ツインカムにターボ”のキャッチフレーズで、1.8リッターのDOHCターボが搭載された。
また、1.6リッターエンジンが2T-G型から4バルブの4A-G型に変わったのもこのモデルの途中からだった。

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4代目
1985年~1989年
駆動方式がFFへと変更。
キャッチコピー:「流面形・発見さる」。
映画「私をスキーに連れてって」でスキー場をGT-FOURが走る1シーンがある。

流面形と呼ばれた流れるようなデザインは、当時、際立って格好良く話題に。
この世代のモデルはセリカ/カリーナED/コロナクーペの3姉妹車として開発され、プラットホームを一新して駆動方式もFRからFFに変わっている。
この世代のセリカは、トヨタ初のベベルギアタイプのセンターデフ式フルタイム4WDを設定するなど、意欲的なクルマ作りがなされた。
搭載エンジンも直列4気筒2.0リッターDOHCにインタークーラー付きターボを装着した。
アメリカに送ってクーペボディを切り、オープンカーとして逆輸入したコンバーチブルが設定されたのも注目される点だ。

 

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5代目
1989年~1993年
格納式ヘッドライトを採用したものの、当時としては思い切って丸みを帯びたデザインのクーペボディが採用された。
WRCラリーで活躍を始めたのがこの世代で、特別仕様車のGT-FOUR RCが限定販売されるなどした。
このモデルからGT-FOUR用のDOHCターボのエンジンは、ツインエントリー・セラミックターボの採用や無鉛プレミアムガソリン仕様化によって225psへと大幅なパワーアップが図られた。
また、4代目モデルに続いてコンバーチブルも設定。
このモデルも4代目モデルと同様に3姉妹車として作られ、クーペから4ドアハードトップに変わってEXiVの名前が付けられたコロナEXiV/カリーナEDとの3姉妹車構成とされていた。

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6代目
1993年~1999年
さらに丸いデザインに変わり、ヘッドライトも丸型4灯式の印象的なものに変わった。
コロナEXiV/カリーナEDと3姉妹車を構成する点は変わらないが、後にビスタ店用の新しい姉妹車として異なるデザインのクーペボディを持つカレンが作られる。
ボディサイズは、全幅が1700mmを超えたことで、ほかの姉妹車と合わせ、いずれも3ナンバー車に。
ボディの大型化の流れの中にあったモデルだった。
大型のリヤスポイラーを装着したGT-FOUR WRCを限定販売するなど、スポーツイメージもより高められたのも特徴。
アメリカでボディを改造した仕様のコンバーチブルも、3世代続けて設定されている。

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7代目
1999年~2006年
拡大化していたボディサイズをやや縮小したのは見逃せないポイント。
3ナンバー車であることは変わらないが、ホイールベースを延長しながら全長を短く切り詰めるなど、引き締まった感じのクルマに仕上げられた。
外観デザインは、相変わらず特徴的。
切れ長のヘッドライトなど、際立って個性的でスポーティなデザインが採用された。
WRCラリーへの参戦を休止したことなどもあり、搭載エンジンは、1.8リッターの自然吸気DOHCのみに絞られた。
可変バルブタイミング機構付きと、さらにリフト量も可変式にしたタイプの2機種が搭載された。
駆動方式も4WDが廃止となりFFだけの設定になった。

折からのスペシャリティーカー市場の不振の煽りを受け2006年4月をもって生産終了。
35年以上に渡って続いてきたセリカの車名も消滅する。

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